会津の義 植松三十里

  • 2019.10.06
会津の義 植松三十里

幕末から明治維新にかけての激動の日本を会津藩の視点で描いた歴史小説。会津松平家の養子となった松平容保は会津藩に伝わる家訓に忠実に従い生きてゆく。やがて京都守護職を拝命され、老中に反対されながらも家訓に従い命を受ける。そして時代は鳥羽伏見の戦いそして会津戦争へと進み、会津藩はどんどんと責任を負わされる立場に追いやられてゆく。苦悩と葛藤の末に容保は生きることによって会津に着せられた汚名を晴らすことを選択する。しかし会津の潔白が示されることになるのは明治維新からずっと後の昭和になってからのこととなる。時代はずっと続いている。会津と言えば赤べこ。807年に会津若松で円蔵寺の建立が始まり多くの木材を運ぶために大工が牛の群れを連れてきて働かせたところ一頭の赤毛の牛が特に雄々しく頑張った。以来、赤い牛は幸運をもららすシンボルとなっている。会津に行くと、町の至るところに赤べこがあり、住民に親しまれていることがうかがえる。

本: 「会津の義 幕末の藩主松平容保」 植松三十里
ブックカバー: 会津葵


(会津若松 赤べこ公園)